これまで取り組んできた開発業務とは
半導体製造における化学品の開発に従事してきたSさん。既存製品の不良原因や生産の安定化を追求し、より良い製品に改良したり、新製品の開発に取り組み、化学の知識を活かして幅広い業務に取り組んできた。
新規に開発した製品は多くの企業に採用されるなど顧客からの信頼も厚く、また、職場では仕事への理解力と成果に対して高い評価を得ていた。
培ってきた化学の知識を活かし、もっといろいろな経験を積みたい
会社が扱っていたほとんどの製品の開発・改良に貢献してきたSさんだったが、だからこそこれまで培ってきた化学の知識と経験を活かして、さらなるスキルアップをしたいと考えたという。
Sさんは今まで多くのことを経験してきたが、その中で「嫌い」だと思うものが少なかった。どんな仕事、どんな事柄、どんな人にも向き合って行動することモットーにしていたからこそ、新たな分野にも積極的に進みたいと思えたのだろう。
実際に社内外でも対応が難しい担当者とも、Sさんは真摯に向き合い、業務を滞りなく進めて取り組むことができた実績がある。そんなSさんだからこそさらなる高みを目指すため、転職活動をスタートさせた。
順調だと思われた転職活動…しかし大きな壁が
これまで幅広い製品に携わり、会社からの信頼も絶大だったSさん。転職活動もスムーズにいくかと思いきや、大きな壁が立ちはだかることとなった。
「経験してきた開発経験をそのまま活かしてスキルアップができる求人が、市場にはほぼありませんでした。実は転職活動も一度挫折し、転職をやめようと期間を空けた時期もあります。そんな中、みらいキャリアのキャリアアドバイザーの方にある求人を紹介してもらいました」
その求人は、自身がこれまで経験も想像もしてこなかった電子部品メーカーの求人だった。 どうしてこの求人を?と思ったSさんは、当社のキャリアアドバイザーと面談をし、話をすることにした。
Sさんの“技術”を活かした新たなフィールドでの活躍
「確かに、これまでのご経験が活かせるストレートな求人提案ではありません」 とキャリアアドバイザーはSさんの希望が全て叶えられるわけではないことを前提に、どうしてこの求人を提案しようと思ったのかを話してくれた。
提案したA社は電子部品という小さな製品を開発している愛知県の製造メーカー。そして、職種は加工技術。これまでSさんが経験してきた研究開発ではない。 同社は自社で材料の開発から設計まで一貫して手掛けており、また、加工の際、Sさんが今まで開発社として関わってきた薬剤を利用していた。
その知見、技術を利用する側として活かせるのではないかと着目した。
Sさんはその提案を受け止め、実際にメーカーのサイトを確認したり、キャリアアドバイザーが目にしてきた企業の現場の実状、仕事の内容を細かくヒヤリングしていった。
今までとは違う業界、職種ではあるが、自身のスキルを違う方面に活かしていくのは、もしかしてとても面白いことではないか?どんな事柄にも向き合ってきて、難しいことにも挑戦してきたSさんだからこそ、新たなフィールドで活躍していくイメージもわいていたのかもしれない。
また、元々の転職活動の理由である「いろいろな経験」につながってくると感じたSさんは、A社への志望を固めることとなった。
面接で固まった入社したいという気持ち
A社と面接することとなったSさん。緊張の中始まった面接だったが、時間が経つにつれリラックスムードになり、これまで経験されてきた開発・改良の経験や、それまでの知識とスキル、そして“技術”を活かしA社の製品に取り組んでいきたい気持ちを語ったSさん。そんなSさんの熱意はA社へとしっかりと伝わり、最後にA社はSさんのスキルを大きく評価してくれたという。
Sさんは長年携わってきたこれまでの経験が、決してA社と完全にマッチしている訳ではないと理解していた。しかしそんな中、新たな可能性も含めた評価は、とても嬉しく思えたと教えてくれた。その後、無事にご縁が結ばれることとなった。
最後に
いかがでしたでしょうか。
当初はなぜ違う業界、職種に興味を持ったのか、ご縁が結ばれることになったのかが気になりました。しかし紐解いてみれば、これまで培ってきたSさんの技術力が、A社にとって必要な新たな可能性だったのです。その可能性にチャレンジしていこうと一歩踏み出したSさんの転職事例でした。