転職活動に踏み切った「物足りなさ」
地元の音楽専門学校を卒業後、営業として長年経験をされてきたKさん。
BtoBを中心に製品の良さや便利さを伝える営業という職種はとてもやりがいがあった。経験してきた業界は製造業界を始め保険業界等幅広い。また、顧客折衝や交渉力の手腕を磨くため、常に情報収集を怠らず、一つ一つ面白みを感じて接してきた。
しかし30歳を迎え、現職であるメーカールート営業での「物足りなさ」を感じ始めたのだ。顧客へより良い製品を届け、それが自信や企業の成長へとつながっていく、しかしその成果は自分自身のキャリアアップへはつながらなかった。
営業として、また自身の社会人生に磨きをかけるため、BtoBだけではなくBtoCへ。そしてマネジメントとしての新たなるキャリアも築いていきたいと考えたKさんは転職活動へと踏み切ったのだった。
中々求人に興味を持てない日々
今までの営業経験を活かし、さらなるキャリアアップを目指して転職活動に本腰を入れたKさんだったが、活動をスタートさせて数週間、中々興味の持てる求人と出会うことができなかった。
みらい人材サポートのキャリアアドバイザーからもいくつか求人を提案したのだが、業界や業務内容に面白みを感じてもらうことができなかった。Kさん自身も転職活動を開始してから立ち止まってしまった部分である。
自身のキャリアアップを前提とはしていたが、仕事にやりがいや面白みがなければ将来的に成果へとつながっていかないとKさんは妥協はしなかったのだ。Kさんもそして担当キャリアアドバイザーも悩んでいたそんな折、Kさんの卒業された音楽専門学校がきっかけで次のステップへと進むことができたのだ。
「音楽、好きですか?」
「音楽、好きですか?」その一言が進むきっかけに
学生時代、趣味だった音楽を勉強し楽器を嗜んでいたというKさん。現在もプライベートで音楽活動を続けており、専門店にも足しげく通っているのだそうだ。担当キャリアアドバイザーの一言がきっかけで、Kさんは学生時代の熱い想いを思い出したのだ。
音楽はもちろんその音楽を多くのユーザーに届ける機器にも興味を持っていたKさんは、嵐のように様々なエピソードを語ってくれた。
Kさんの成長をさらに引っ張る手助けとなる音楽という「趣味」。これは活かしていかなければいけない、と音楽機器専門商社の求人を案内したところ、気持ちの固まったKさんは応募することを決めた。
ゴールに向けて自己分析を緻密に行う
音楽機器専門商社であるA企業には求める人物像があった。
- ・音楽への熱い気持ち
- ・営業としての長年の経験
- ・マネジメント能力
A企業が求める人物像へとより近付くために、担当キャリアアドバイザーと共にKさんは面接に向けて緻密な対策を練っていく。好きなことを仕事にしたい、この企業でさらなる成長をしていきたいというKさんの気持ちは強く、A企業一本に集中した話し合いが行われた。
キャリアアドバイザーに語った音楽への熱い想いをA企業に伝わりやすいように具体的な文章化を進める。またこれまで多様な業界で経験してきたBtoBで学んだ営業経験は勿論、BtoCへ幅を広げていきたい想いも膨らませていく。
マネジメント経験のないKさんではあったが、常日頃から手を広げ情報収集していた知識と今後自身が展開していきたい展望をA企業に照らし合わせ伝えられるように準備を進めていった。
常にプレイヤーであったKさんだからこそ、現場のことを理解し技術を伝えていくイメージが持てていたのだ。
そうして無事面接を乗り越え、A企業との縁が結ばれた。
担当キャリアアドバイザーの声
Kさんはとても落ち着いており、しっかりと関係性をつくりながら成果につなげるのがとても得意な方という印象を持ちました。マネジメント経験はありませんでしたが、自身のスキルを次の世代へと伝えていけるイメージを持てる方でした。
多様な業界でその手腕を活かしてきたKさんが、次のステップではどんな新しいことができるのか?そこに行き着くために必要だったのが、Kさんが元より興味を持っていた「音楽」でした。
好きなことを仕事にする難しさはあります。好きだけではうまくいかないこともきっと出てくると思います。ですが今回の転職活動で、企業を1本に絞り勝ち取った熱い気持ちを忘れずに、A企業での新たなみらいを歩んでいってもらえると嬉しいです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
趣味を仕事にする楽しさや面白さはもちろん、逆に趣味だからこそこだわり続けて壁にぶつかってしまう時もあると思います。しかしKさんはそれを受け止め、30代新たなキャリアステップとして進まれました。
仕事や自分自身のキャリアの「物足りなさ」からスタートし、どんなことを次のキャリアで描いていきたいかをしっかりと形にした転職事例でした。