人材の成長が企業の発展につながる
Eさんは愛知県内の大学を卒業後、コールセンターでのオペレーターに就職。
お客様からの商品に関する問い合わせや、使い方、時にはクレームの電話など、会社の顔として対応してきた。少し前まで学生だったEさんは、コールセンターでの経験はもちろん、社会人としてのマナーや言葉遣いなども身に付けてはいなかった。
そのため、先輩のやり方を見よう見まねで習得し、自分なりに仕事の進め方を確立させた。
その後経験を重ね、お客様へのご案内やご提案方法なども自分なりのやり方を見つけ、後輩や新人にノウハウを教えるまでに成長したEさんであったが、あくまでもオペレーターの立場としてお客様応対をすることが主な業務であるため、自分にできることは限られていた。
そこで、自分の身に付けたいスキルと活かせる経験を考え、コールセンタースタッフの教育担当として活躍できる企業に転職をした。
転職先の企業では新卒の社員に対して社会人としてのマナーや言葉遣いなど、基本的なことを教えるのがEさんの主な業務であった。ただ、会社からは効率ばかりを求められ、教育に時間をかけることができなかった為、会社の理念や想いを新人に伝えることができず、もどかしい気持ちでいっぱいだった。
「会社の理念を共有することも、教育の一つ」
そう考えたEさんだったが、契約社員であったこともあり、それ以上踏み込むことができなかった。
自分自身が社員教育の現場に携わることで会社の発展に、そして社会に貢献したいと考えるようになった。
契約社員としての経験しかなかったEさんは、思い切って正社員として人事職への転職に動き出した。
キャリアアドバイザーとの面談で自分の「強み」に気づいた
さっそく転職活動を始めてはみたものの、自分の経験はコールセンターのみ。
思い切って未経験の自分でもチャレンジできそうな「人事職」にエントリーをしてみたが、いざ面接となると自分の何をアピールすればいいのか、活かせる経験など自分にあるのか、自身がなかった。
転職エージェントからのオファーメールもコールセンターの案件ばかりで、経験がほとんどない自分は人事職に転職するのは難しいかもしれない、そんな思いが頭をよぎった。
名古屋の転職エージェント、みらいキャリアから届いた求人も同様にコールセンターの求人であったが、地元愛知県の転職エージェントであり、相談だけでもしてみようと思い、面談を行うこととなった。
面談に行ってみると意外や意外、人事職の求人を提案された。
面談時に担当のキャリアアドバイザーからは「親しみやすさ」や「安心感」を持てると言われ、自分では気が付かなかった「強み」を教えてくれた。
経験がないことが不安だったEさんだが、自分の強みに気づいたことで自信につながり、その強みが活かせる教育研修の求人にチャレンジしてみることになった。
不安があったものの、これまでの経験に加え、自分の人柄をアピールできるような伝え方をキャリアアドバイザーと何度も打ち合わせをした。
Eさんが応募したのは、冠婚葬祭の事業を行う企業のスタッフ研修担当であった。
応募企業の理念や想いに共感
Eさんが応募したA社は冠婚葬祭の事業を行っており、お客様とその家族、また社員に対しての「感謝の気持ち」を大切にする企業であった。
Eさんが面接に行くと社員同士でも「ありがとう」という言葉が自然と飛び交う会社であり、雰囲気がとても良い。
面接時A社からは「当社の理念や想いを引き継いで新人に伝えてほしい。それが教育研修担当の役割である」ということを説明いただき、Eさんは自分のやりたいことがここでならできる、そして自分の強みが活かせると思い、A社に入社することを希望した。
またEさんにはもうひとつA社に入社したいと思える理由があった。
それは、実際にEさんがA社で冠婚葬祭の現場に居合わせたとき、スタッフの行き届いた「おもてなし」の精神がとても心地よかったのだ。スタッフの教育が徹底されている会社だとその時強く思ったのを覚えていた。そして面接時にはその想いを熱く語った。
A社にもEさんにも「社員育成が会社の発展につながる」という想いが一致し、内定となった。もちろんEさんは承諾、A社もEさんの活躍を心待ちにしていた。
担当アドバイザーからのコメント
EさんはA社に入社することを強く希望されていて、そのための企業研究をとても熱心に行っておられました。私もその思いに応える為に、できる限りの企業情報をお伝えして、面接の対策を行いました。
Eさんと初めてお会いした時から、親しみやすさを感じる方でしたので、「人材を育てる仕事」を提案させていただきました。企業での研修教育は人間関係の構築は必須であり、いわゆる「この人になら悩みや相談ができる」と相手に思ってもらえるような人柄でなくてはなりません。これまでコールセンターでお客様からのお困りごとや社員の育成に携わってきたEさんにはその感覚に加え、元々のお人柄が今回の転職成功を導いたのだと感じています。
企業の発展とスタッフの成長の為にも、ご活躍いただけることをお祈りいたしております。