製造業・メーカーをはじめあらゆる企業を支える物流・倉庫でのお仕事。
物流・倉庫は製造業において、物を運搬したり、倉庫に部材を保管したりする仕事というイメージはあるものの「物流・倉庫という仕事は、具体的にどんな仕事をするの?」「物流・倉庫の仕事って大変なの、やりがいってどんなところ?」といった疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、物流・倉庫の具体的な仕事内容やそのやりがいなどについて紹介していきます。
物流とは工場から納品先への出荷業務の他に、大企業など工場を複数所有し、工場内で製品を運搬する業務も含みます。(これを場内物流や構内物流と言います。)
物流・倉庫の仕事についてより深く知ることで、今まで以上に興味が湧いてくるはずです。
目次
製造業の工場における物流の流れを紹介
物流とは、部材が納品され、製品が出来上がって納品先に出荷される工程のうち、仕分けや配送を行うことを言います。また、倉庫とは、仕分けや配送を行う施設のことを指します。
具体的に製造業の工場における物流の流れは、以下の通りです。
①「調達物流」として、資材・部品サプライヤーから部材を調達し、倉庫に部材が保管されます。
※倉庫では、調達した部材によって、荷姿を最適な形に変えて保管する業務もあります。
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②倉庫に保管された部材は、生産管理の指示によって、生産ラインに供給・運搬されます。
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③生産ラインで製造された製品は、物流管理に引き取られ、倉庫に保管されます。
※倉庫では、部材の状態に合わせて、梱包、荷揃えが行なわれます。
※生産ライン(工場)が複数にまたがる場合は、適切な荷姿に梱包して運搬(輸送)されます。(場内物流や構内物流といいます。)
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④最後に、「販売物流」により納品先へ出荷(輸送)されます。
物流・倉庫の具体的な仕事内容を紹介
物流・倉庫ではただ単に製品を保管しているというだけではなく、保管した製品の品質を落とすことなく、納品先のもとへ正しく安全に出荷するという仕事を担っています。
物流・倉庫の具体的な仕事内容は、次の3つです。
出荷(梱包・仕分け・ピッキング)
物流・倉庫業務では、受注データをもとに納品された部材の在庫確認やピッキング・仕分け・梱包業務を行います。物流業務で最も作業の割合が多い部分で、従業員の負担やコスト軽減のため、機械化も進められています。
破損を防ぐための緩衝材を準備するなど、製品に合わせた作業が決められていることが多いです。出荷前に不良品の有無などの検品業務を兼ねることもありますし、同じ場所に検査員を一人配置し検査員の検品後に梱包作業を行うこともあります。
入出庫・製品管理
資材・部品サプライヤーから納品された部材を倉庫内の保管場所へ適切に運び、保管を行います。決められた在庫量を維持するため、必要に応じて発注手配などの業務を行うこともあります。
納品先のデータを確認し、個数のミスや出荷日の間違いなどが無いように、出庫管理を行うのも重要な仕事です。
輸送・配送
受注した製品を指定された場所・期日に届けます。
一般的には、発注者や商品を使用する顧客のもとまで、個別に製品を届けます。
企業によっては、物流センターや、配送拠点を持っていますので、その場所まで輸送することもあります。
物流・倉庫の仕事の魅力を紹介
物流・倉庫の仕事と聞くと、モノを運搬するだけの単純作業と思われがちですが、具体的な仕事内容でも触れた通り、様々な仕事内容があり、企業に欠かせない重要な役割を担っています。
物流・倉庫では完成した製品を取り扱うことができることや、必要な人に製品を届けるというエンドユーザと密接した仕事にやりがいを感じるという人が多いです。
\現場の声/物流・倉庫で働く人たちへ仕事の魅力を聞いてみました!
実は欠かせない重要ポジション!縁の下の力持ちになりたい人におすすめ!
物流・倉庫と聞いたら地味な仕事に感じるかもしれません。しかし、出来上がった製品を必要としているお客様に届けるのは私たちがいるからです。
製品が届かなければ困ってしまう人が多いです。日常を支える私たちの仕事はとても重要な存在ですよ。
フォークリフトなどを運転するのが得意な人におすすめ!
工場の倉庫内では重いものも運びます。そのため、フォークリフトの操作はほぼ必ず必須スキルとして求められます。そのように機械を動かしたりするのが得意な人にはおすすめなのではないでしょうか。
スピード重視!常に最善を導くための改善能力でやりがいアップ
お客様にモノを運ぶ際に、納期を守る必要が出てきます。いかにその納期をしっかりと守れるかというスケジュールやタスクを管理する能力も活かせます。また、さらにスピーディな仕事をこなすための改善提案も求められます。それらがクリアになった時の達成感はやりがいにつながります。
物流・倉庫の仕事に必要な資格や知識を紹介
物流・倉庫で働く人には、次のような知識や能力が求められることが多いです。
コミュニケーション力
物流では、いつ、どこに、何を、どれだけの製品を送る必要あるか、きちんと情報を把握しておく必要があります。
もし間違いがあった場合、納品先であるお客様にご迷惑をかけ、ひいては企業の信頼を落とすこともあります。社内はもちろん社外の人々と連絡を取り合い、正しい情報を把握し、確実に業務を遂行することが重要な仕事です。
そのため、数多くの関係者と良好な関係を保つ「コミュニケーション力」が必要となります。
改善提案力
コミュニケーション力だけでは物流の業務は務まりません。
出荷や在庫管理において、ムダな業務を洗い出し、改善提案できる人は貴重です。
その上で、出来る範囲で改善を実行できる人は、より貴重です。 具体的には、梱包する作業に時間がかかっているので、ストレッチャーを選定し導入する。また、在庫管理を紙で行っているので、パソコンで管理したり、在庫管理アプリを作って導入したりするといった改善です。
物流業界はまだまだ進歩し続けており、柔軟な発想力で積極的に新たなチャレンジに取り組む意欲があれば、改善出来ることは無限にあると考えます。
業務にあった資格保有
物流の仕事において保有していると有利になる資格がいくつか存在します。ここではその資格の一例を紹介します。
◆フォークリフト運転技能
最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するために、必要な資格です。倉庫内での業務を行う職種に有利なスキルで、比較的取得しやすいのも特徴です。
◆危険物取扱者
ガソリンや化学薬品などを保管・管理するような業種に有利となる資格です。国家資格のため、取得難易度が高くなります。
◆消防設備士
物流倉庫には、大量の商品や在庫が集まるため、火災に備える必要性が高い場所です。消防設備士は、防火設備の点検や整備を行える資格で、有資格者は物流企業でも優遇される場合があります。
◆通関士
輸出入を行う際に必要となる「通関手続き」が可能となる資格です。海外と取引があるような物流企業において、有利な資格といえます。
物流・倉庫業界の今後の動向を把握しよう
物流・倉庫の将来的な業界動向について、例を以下に挙げます。これから、物流・倉庫の業界での働き方を考えるきっかけにしてみて下さい。
サプライチェーンマネジメントの強化
サプライチェーンマネジメントとは、「調達 → 生産 → 物流 → 販売」という一連のプロセスの流れとお金・情報の流れを連携することで、全体最適を図る経営手法のことを指します。
今後は、サプライチェーンマネジメントが強化されていますが、その背景には企業のグローバル化、労働人口の減少、ネット通販サービスといった外部環境の変化が挙げられます。
これらを背景に、各企業はサプライチェーンマネジメントを強化することで、モノ・カネ・情報の流れを連携管理し、仕入量の適正化や物流の効率化、納品先や販売代理店などへの出荷タイミングの最適化を進めていくことでしょう。
倉庫の省人化、無人化
物流・倉庫の業界ではネット通販の取扱量の急増による人手不足の対策として、物流拠点での人の仕事をロボットに置き換え、倉庫の省人化・無人化を進めるという取り組みが加速しています。
具体的には、ニトリの通販製品を扱っている川崎市の物流拠点では、ロボット倉庫「AutoStore(オートストア)」が2016年2月から稼働しています。これにより、倉庫で作業をする人は、それまで1日に2~3万歩も歩いていたのが、歩かずに作業ができるようになりました。また、それまでの約6割の人数で稼働できるようになったとのことです。
省人化と聞くと、「我々の働き口が無くなるのでは?」と危惧されるかも知れません。
確かに人数は少なくなりますが、働いている人はそれまでと比べ、楽に快適に作業できます。また、それにより、新しく付加価値の高い作業を生み出すことも可能です。その他にも、物流・倉庫のこのような業界動向の流れにのって、倉庫の省人化、無人化の仕組みを作る側の仕事に回ってみるということも、そのような仕事に興味・関心がある方は、選択肢の一つだと考えます。
物流の仕事に携われる具体的な業界
基本的に製造に関連するメーカーであれば、物流は必ずといっていいほど業務フローに入っています。また、主に工場を複数持つメーカーであれば場内物流の仕事もあり、仕事のニーズとしては多くあります。
- 具体的には、下記のような業界において物流の仕事に携わることができます。
- ・自動車
- ・輸送機器
- ・電気機器
- ・産業用機器
- ・医療用機器
- ・宇宙開発
- ・ゼネコン
- ・プラント
- ・インフラ etc…
- 他にも様々な業界がありますので、気になる人はぜひメーカーの会社情報や求人情報をチェックしてみてください。
物流・倉庫の仕事に携わるためにはプロに相談からスタート
モノづくり大国の東海エリア(愛知・岐阜・三重)には、大手企業やそれらの企業を支える中小企業まで、製造業が多く名を連ねます。
中でもエンジニアと呼ばれる、いわゆる技術職の求人は自動車や機械メーカーを中心に、その生産に必要な産業機械・電子部品を作る企業においてもエンジニア人材の需要が高まっています。
弊社の転職支援は、愛知・岐阜・三重を中心に東海エリアの製造業に特化しており、多くのメーカー様から人材募集のご依頼をいただいておりますので、是非求人情報をご覧いただけばと思います。
今回ご紹介した「物流・倉庫」の求人情報はもちろんのこと、製造業でニーズの高い求人を随時更新しております。
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まとめ
本記事では、物流・倉庫の具体的な仕事内容やそのやりがいなどについて紹介しました。各業界のメーカーのホームページを見ると、そのメーカーにおける物流の仕事内容が具体的に解説されていたりもしますので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
気になる企業が見つかった方は、まずはみらいキャリアのキャリアアドバイザーへご相談ください。皆さんのご経験をヒアリングさせていただいた上で、皆さんにとって、最適なキャリアをご提案いたします。
それでは、ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました!