転職活動をしているさなか、「人材派遣」と「人材紹介」というワードを目にしたことはありませんか?
なんとなくは知っているが、何が違うのか、どんなメリットやデメリットがあるのかを知らない方も中にはいるかと思います。
今回はそんな人材派遣と人材紹介の違いについて、企業と転職活動者、どちらの目線も紹介していきます。
目次
人材派遣とは?
人材派遣とは、就業先である企業と雇用主が別になります。
つまり実際に仕事をする勤務先である企業(派遣先)と雇用契約を結ぶのではなく、その企業が契約をしている派遣会社(派遣元)と雇用契約を結ぶことになるのです。
これは正社員や契約社員、パート・アルバイトの直接雇用とは全く別の形態になります。
また、人材派遣には「常用型派遣」「登録型派遣」「紹介予定派遣」の3種類があります。
◎常用型派遣とは…人材派遣のスタンダードな形です。派遣元がスタッフと長期的契約を元にしてに無期雇用契約を結びます。派遣先との契約期間が終了しても、派遣元との雇用関係は継続されるのが魅力です。派遣会社を経由し、さまざまな派遣先企業へ就業をすることができます。
◎登録型派遣とは…派遣会社と有期雇用契約を結び、派遣先である企業へ就業をすることです。常用型派遣と違うところは、派遣先企業と派遣会社間で結ばれた期間だけ派遣会社と雇用契約を結ぶ点になります。期間終了後、次の就業先を案内された場合、改めて雇用契約を結ぶ必要があります。
◎紹介予定派遣とは…派遣先企業に正社員や契約社員として直接採用されることを前提に、一時的に派遣スタッフとして派遣会社と契約を結ぶことです。派遣期間終了後、双方の同意の元直接雇用を結ぶことになります。
人材派遣のメリット|企業目線
- 企業から見た人材派遣のメリットとは何でしょうか?
それは業務上において必要なスキルを持った人材を、その必要な時期だけに契約をすることができることです。例えば新規事業を立ち上げる際に必要な業務の一つを担って欲しい、繁忙期による人出不足を補ってくれます。 -
◎必要な時期に必要なスキルを補充できる
◎直接雇用ではないためコストを軽減できる
◎即戦力として活躍を期待できる
人材派遣のメリット|転職活動者目線
- それでは、転職活動者から見た人材派遣のメリットとは何でしょうか?
いちばんは、自身のライフスタイルに合わせた働き方ができることです。プライベートを充実させたい、趣味で副業もしたい。子育てや介護のための時間を確保したいなど、正社員としての働き方としては実現が難しい条件を叶えた働きをすることができます。
他には、正社員としては入社するのが難しい大手有名企業での経験を積むこともできるかもしれません。 -
◎勤務時間や勤務地を選択できる
◎契約以外の仕事が発生しないため、定時退社しやすい
◎大手有名企業をはじめ、さまざまな企業で経験が詰める
◎未経験からチャレンジできる環境がある
◎派遣会社に仕事の悩みを相談できる
◎契約条件のサポートを派遣元から受けられる
人材派遣のデメリット|企業目線
- 企業から見た人材派遣のデメリットとは何でしょうか?
それは派遣社員はさまざまな会社で働くことが多いため、社内機密を外部や競合他社へ流してしまうことがある可能性です。その他にも、企業としての技術・知識のノウハウの蓄積が低減してしまうことも一つあります。 -
◎社内機密漏洩の可能性がある
◎技術や知識のノウハウが蓄積されない
◎社員とのコミュニケーションが希薄になる場合がある
◎契約にない業務を任せられない
人材派遣のデメリット|転職活動者目線
- それでは、転職活動者から見た人材派遣のデメリットとは何でしょうか?
やはりいちばんは、派遣期間満了による就業先との契約終了です。
派遣で働く場合は契約内容にもよりますが、平均として半年から1年半程で仕事が変わる可能性を念頭に入れた方が良いです。
就業先での人間関係を気に入ったり、派遣先での仕事をずっと続けたいと思ったりしても、期間が終了し契約更新されない場合も多いです。長くても3年程しか在籍できないことを理解しておきましょう。 -
◎就業先での仕事を続けたくても期間終了となり続けられない
◎新たな就業先でまたいちから環境を整えなければいけない
◎就業先の正社員との待遇の差を感じてしまう(福利厚生や給与)
◎安定した雇用にならない
人材紹介とは?
人材紹介とは、人材を採用したい企業と転職を実現したい方との仲介を行うサービスのことです。よく人材派遣と人材紹介を同じものだと勘違いされる方も多いですが、文字にしてみると全く違うものだとよくわかります。
厚生労働大臣から許可を受けた「有料職業紹介所」とも言われます。
人材紹介のメリット|企業目線
- 企業から見た人材紹介のメリットとは何でしょうか?
それは採用決定までの費用をゼロに抑えることができるところです。人材紹介会社は企業へ人材を入社させた時点に成果報酬をもらいます。そのためサービスを利用するだけでは費用がかからないのです。逆に求人広告の場合は求人掲載料がかかってしまいます。 -
◎初期費用ゼロで利用でき、一人当たりの採用単価が明確に決まる。
◎求人概要からより企業にマッチした人材の紹介を受けられる
◎転職活動者とのやり取りを全て仲介してくれる
◎人事担当者の業務軽減、費用削減ができる
人材紹介のメリット|転職活動者目線
- それでは、転職活動者から見た人材紹介のメリットとは何でしょうか?
いちばんは多くの企業情報を得られることです。求人広告や企業採用ページからは見つけられない隠れた求人を紹介してもらえます。
転職活動とはまさに情報戦と言っても過言ではありません。多くの情報を手に入れることで、自身の転職活動をスムーズに進めることができます。また、人材紹介会社に所属している転職エージェントと共に二人三脚で転職活動を行うことができますので、一人で抱えてしまう転職の悩みやキャリアの相談をすることもできるでしょう。 -
◎これまでのキャリアの相談ができる
◎隠れた求人を発見できる
◎履歴書、職務経歴書の添削を受けられる
◎面接日程の調整をしてくれる
◎企業に合わせた面接対策の実施
◎給与などの条件交渉を任せられる
◎就業中で中々転職活動に時間が割けない方にもおすすめ
◎入社までのフォローを受けられる
人材紹介のデメリット|企業目線
- 企業から見た人材紹介のデメリットとは何でしょうか?
それは、採用する人材の年収によって変わってきますが、採用コストが比較的高いことが挙げられます。採用人材の年収の約30~35%を成果報酬として支払わなければなりません。もちろん年収によっても上下はしてきますが、採用費用としては余裕を持っておくと良いでしょう。 -
◎採用コストが高い
◎転職活動者とのやり取りを任せるため、自社の採用ノウハウが蓄積されない
◎条件によっては人が集まりにくい
人材紹介のデメリット|転職活動者目線
- それでは、転職活動者から見た人材紹介のデメリットとは何でしょうか?
それは自身の希望にあった求人数が決して豊富なわけではないことです。隠れた求人を発見できるメリットもありますが、表に出ている求人のように数が多いわけではありません。
また、人材紹介会社の転職エージェントとやり取りをする中で、相性があわない場合も出てくるかもしれません。せっかく良い求人を見つけても、担当している人の印象が悪いとサービスを利用したくなくなってしまう場合も。そんな時はメールでいいので担当者変更のお願いをするのも一つの手です。 -
◎自身の希望にあった求人数が多いわけではない(年齢や経験などキャリアによって)
◎転職エージェントと相性があわない可能性がある
◎複数の人材紹介を利用すると連絡が複雑化してくる
まとめ~自社・自身にあった利用を~
今回は企業側・転職活動者側、どちらからの目線でも見たメリットとデメリットを紹介しました。
自社の業務において採用したい人材は、人材派遣か人材紹介、どちらの利用があっているかを考えていきましょう。また、転職活動者は自身の働き方と相談して、どんな雇用がマッチしているかを一度考えてみることが大切です。
どちらにもメリットとデメリットは存在しますが、利用する理由やタイミングを考えると、マッチしている手法が見つかるでしょう。
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