製造業において、「企画」「開発」「設計」された製品を世の中に提供するには、十分な品質と限られた予算で製造する必要があります。そのために生産ラインの仕組みを整え、製造にかかるコスト管理を行う生産技術職は、モノづくりにはかかせない重要な仕事です。
生産技術職の職務内容、必要な能力、仕事の魅力など興味がある方は、こちらの記事も参考になさってください。
◆製造業に欠かせない”縁の下の力持ち”「生産技術職」へのキャリアアップ転職のススメ
ただ、生産技術職の職務といっても ・モノづくりにはそれぞれの製造方法と工程があって、具体的な仕事内容が分からない。 というような疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。
これまでに、[成形] [機械加工]の工程について、具体的な仕事内容について紹介してきました。
今回は、製造業における生産技術の仕事の中から[表面処理]に携わる生産技術職の技術者が具体的にどんな仕事をしているのか、その内容や仕事のやりがいなどについて紹介していきます。
なお、以降は、「製造業での表面処理に携わる生産技術職の技術者」のことを「表面処理に携わるエンジニア」と表現します。
表面処理に携わるエンジニアが普段どのような仕事をしているのかを深く知ることで、表面処理や生産技術職の仕事が、どのようなものなのかを理解することができ、今まで以上に興味を持って頂けるはずです。
目次
表面処理とは?
表面処理とは、金属やプラスチック、木材などの表面に行う加工方法です。
なぜ表面処理を行うのかというと、表面処理を行うことで素材の「耐久性」を高めたり、「審美性」を高めたりする効果があるからです。
表面処理として代表的なものは、金属への「めっき」や色々な素材への「塗装」が挙げられます。 表面処理の「めっき」と「塗装」に関しては様々な処理方法がありますが、以下に代表的な処理方法を記載しますので、興味がある内容は調べてみてください。
- 【主なめっきの種類】
- ・電気めっき
- ・無電解めっき
- ・溶融めっき
- ・真空めっき 等
- 【主な塗装の種類】
- ・吹き付け塗装
- ・静電塗装
- ・電着塗装
- ・粉体塗装 等
また、表面処理については、こちらの記事も参考になさって下さい。
◆表面処理の種類とその方法
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/surface_treatment_technology/st01/c1602.html
表面処理に携わる生産技術職の具体的な仕事内容は?
表面処理の概要が理解できても、具体的な仕事をイメージできる方は少ないのではないでしょうか? ここでは、製造業における生産技術職の中で、表面処理に携わるエンジニアの具体的な仕事内容について、「材料管理」と「プロセス管理」の視点で紹介していきます。
※表面処理に携わるエンジニアの実際の仕事内容は、メーカーや業界によって異なるため、ここで紹介する内容はあくまでも一例であることをご了承下さい。
材料管理
表面処理では、どのようなめっき処理や塗装方法を活用するかということは、作る製品によってある程度、決まってきます。
その中で、めっきであれば「めっき液の管理」、塗装であれば「塗装材料の管理」が重要です。
なぜなら、材料の比率が少しでも変わると品質に大きく影響されるからです。
めっきや塗装では、ミクロン単位での膜厚で品質を管理していることから、材料管理の重要性が分かっていただけると思います。
近年では、こうした材料の状態をリアルタイムに把握するために、設備やバルブなどに直接センサを取り付け、そのデータを収集し、異常があれば担当者に発報することで、即座に対応できる仕組みをもたせる工場が多くなってきています。
プロセス管理
プロセス管理とは、正しい順序・方法で表面処理をすることを指します。例えば、めっき処理の一つである「溶融亜鉛めっき」のプロセスを挙げると、以下のプロセスを踏んで処理が行われており、それぞれの工程で数値を管理しています。
【溶融亜鉛めっきプロセスの一例】
「脱脂」→「水洗」→「酸洗」→「水洗」→「フラックス処理」→「めっき」→「冷却」
数値が少しでも変わると品質に大きく影響します。めっきや塗装は、品質の規格を外れても手直しができる場合が多いですが、その分余計に作業の工数がかかり原価に影響します。また、手直しできず完全に不良となり、ロスを発生させることにもなりかねません。
これらの工程(プロセス)の条件を設定し、それを守らせることが表面処理に携わるエンジニアの重要な仕事になります。
また、新しい生産ラインを作る場合は、このプロセスを決定することも表面処理に携わるエンジニアの大きな仕事になります。
表面処理に携わるエンジニアのやりがいとは?
製造業における生産技術職の仕事は、華やかな仕事ではないかもしれません。表面処理に携わるエンジニアもどちらかと言えば、縁の下の力持ち的な仕事です。
しかし、その中でも、
「工程の作業改善を加えて効率化し、目標となるコスト削減を達成したとき」
というのは、表面処理に携わるエンジニアが仕事で得られる一番のやりがいです。
表面処理では、めっき・塗装ともに手作業で行われている工程がまだまだあるラインが多いと思います。 そのような状況で、工程の作業を自動化するなど改善をすることでコストを削減し、原価を低減することで経営の貢献に寄与できるというやりがいがあります。
また、作業改善を行うことで現場の担当者にも喜ばれるということは、何ものにも代えがたい喜びがあります。
表面処理に携わるエンジニアに必要な知識や能力は?
安全管理技術
表面処理を行っている工場では、毒物や劇物の薬品を取り扱うため、安全を第一に作業内容が決められています。
また、保管場所も施錠管理されており、管理担当者のみが利用できる等、厳格に管理する必要があります。 表面処理に携わるエンジニアは直接作業をするわけではないので、資格は必要ではありませんが、現場で作業される担当者以上の知識が要求され、担当者が安全に作業できるよう管理していく必要があります。
化学の知識
表面処理ではめっき液や塗装材料の状態によって品質におおきなばらつきが発生します。めっきや塗装は表面処理をする部品の表面で化学反応が起きていますので、どのようなことが起こっているのかを化学の観点で理解しておくことで、ラインで問題が発生したとき、具体的な対応策が立案できるはずです。
成形編でも触れましたが、表面処理に携わるエンジニアも、化学の知識だからといって研究者的な知識は必要ありません。それよりも、めっきや塗装が完了する過程でどのような現象がおこっているのか、原理原則を理解することがとても重要になります。
表面処理の仕事に携われるのはどんな業界?
製造業における生産技術職の中でも表面処理の経験者を必要としているメーカーは非常に多く、仕事のニーズは高いです。
具体的には、下記のような業界において表面処理の仕事に携わることができます。
- ・自動車
- ・輸送機器
- ・産業用機器
- ・精密機器
- ・半導体
- ・プラント
- ・インフラ etc…
他にも様々な業界がありますので、気になる人はぜひメーカーの会社情報や求人情報をチェックしてみてください。
東海エリアで製造業に携わる
ものづくり大国の東海エリアには、大手企業やそれらの企業を支える中小企業まで、製造業が多く名を連ねます。
中でもエンジニアと呼ばれる、いわゆる技術職の求人は自動車や機械メーカーを中心に、その生産に必要な産業機械・電子部品を作る企業においてもエンジニア人材の需要が高まっています。
弊社の転職支援は、東海エリアの製造業に特化しており、多くのメーカー様から人材募集のご依頼をいただいておりますので、是非求人情報をご覧いただけばと思います。
今回ご紹介した「生産技術職 表面処理」の求人情報はもちろんのこと、製造業でニーズの高い求人を随時更新しております。
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まとめ
本記事では、製造業における生産技術の中でも「表面処理」に注目して、具体的な仕事内容やそのやりがいなどについて紹介しました。
各業界のメーカーのホームページを見ると、そのメーカーにおける生産技術職の仕事内容が具体的に解説されていたりもしますので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
それでは、ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました!
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