面接の場で聞かれることのある「失敗談」、どのように答えればいいかわからない人も多いのではないでしょうか。
「どうして面接官は失敗談を聞くの?」「失敗談を伝えるとマイナスイメージにつながりそう」という不安や悩みがある方も。
この記事では、面接官にネガティブに伝わらないように、転職面接を成功させる失敗談の答え方を解説していきます。
目次
転職面接で「失敗談」を聞かれたときの答え方
そのまま「失敗」だけを伝えるのはNG
面接官に聞かれたままに「失敗」した経験だけを伝えるのはNGです。
失敗をしたことで”何を学び”、どのように”乗り越えた”のかという点を必ず伝えるようにしましょう。
失敗談というとやはりネガティブなイメージがあります。正直に答えてしまうと悪い印象を与えてしまうと感じる人もいますが、失敗はあくまできっかけでしかありません。
失敗したというきっかけから、あなたがどのように成長することができ、今につながっているのかをポジティブにアピールすることが有効です。
「失敗談」について聞かれたときの回答例
「失敗談」について聞かれた時の回答例を紹介していきます。よくあるエピソードを紹介していますので、ぜひこのままではなく自分の経験にあてはめて、考えてみてください。
仕事の進め方の失敗談
《回答例》
生産における進行管理を任されたことがありました。しかし、事前準備を怠りスケジュールが遅れてしまったことがあります。
私はこの失敗の中で「優先順位の選択」と「仕事をムダなく効率よく進める」重要さを学びました。
以来、タスクの優先順位を見極め、ムダを省くために計画性のある事前準備ができるように努めました。結果、大きなプロジェクトの進行管理のリーダーを任せていただき、滞りなく業務を進めることができました。
仕事に向き合う姿勢の失敗談
《回答例》
新しい機材が導入された際に、これまでの自分の経験から「このメーカーはこのように利用すればいい」と勝手に判断をしてしまったことがありました。結果として製品に不良が出てしまい、業務に支障が出てしまいました。
以来、常に自分の経験値だけを信じるのではなく、新たな使用方法や扱い方をイチから学んだり、周囲に意見を求めるように行動をしています。
現場でのミスは製品不良だけでなく、ケガにもつながってしまいます。どんな仕事に取り組むときも、目の前の業務に新鮮な気持ちで向き合うように心がけています。
対人関係の失敗談
《回答例》
部署をまたいで製品の改善に向けての打ち合わせをすることがありました。しかし、互いの考える目的やゴールがズレていたため、会議の時間がムダになってしまったことがあります。
失敗となってしまった理由として、「相手の立場に立った考え」をおろそかにしていたこと。また、「自分の考えを伝えるだけで、理解してもらったと勘違いしていた」ことが問題だと気付きました。
その後は、まずは自分からコミュニケーションをとり、相手を理解するように心がけ、よりよい改善に向けた会議ができるように努めることができました。
採用担当者が「失敗談」を聞く3つの理由
それでは、企業が面接時に「失敗談」を聞くのはどのような理由からでしょうか?3つのポイントにわけて、その意図を解説していきます。
面接官が聞きたいと考えている質問の意図を理解することで、より企業が求めている回答ができるように意識をしていきましょう。
①問題に対する解決力を確認
企業は、失敗という問題があなたに立ちはだかった時に、どのようにその問題を乗り越えることができるかという解決力を見ています。
人間は失敗をする生き物です。失敗をしたことがないという人は居ないでしょう。とはいえ、何度も同じ失敗を繰り返してしまうのはよくありません。
また問題が起きないように、改善するための考え方やそれに向けた行動力を企業は求めています。
②問題に対する分析力を確認
「問題が起きないためにはどうすればいいか?」という失敗を分析する能力も企業は見ています。そして、失敗を乗り越えた先に、よりよい方法を見つけて発信することも大切です。
新しい発見やアイデアはもちろんのこと、人や企業へ貢献するために、自己成長できる分析力を身に着けましょう。
③問題に対する忍耐力を確認
失敗が起きたら誰でも少しはへこんでしまいますよね。メンタルに大きく影響を及ぼし、精神的に追い込まれそうになることもあるかもしれません。しかし、そんな状況でも失敗から逃げないという忍耐力はとても重要です。
企業は、どんな逆境な状況であっても、仕事に向き合い乗り越えてくれるのかどうかという点を見ています。社会人として働いていると、困難な状況はこれからもたくさん出てくるでしょう。そのような困難に立ち向かえるような忍耐力を養うことが必要です。
「失敗談」を通じてアピールできる3つのポイント
面接官に失敗談を伝える中で、大きく3つのポイントにわけて自分自身をアピールすることができます。ぜひ様々な角度から、あなたの良い部分をアピールしていきましょう。
①対人能力
失敗が起きた際に、周囲の人へ助けを求めたなどのエピソードがあれば、そちらを元にアピールすることができます。問題が起きても自分ひとりで抱え込んでしまい、あとで失敗が発覚してさらに大きな問題に発展してしまうのは、企業としては避けたいです。
そのため「失敗を受け入れる素直な考えがある」「周りの人に相談し、意見に耳を傾けられる」人材であることを伝えましょう。
②仕事に対しての前向きな姿勢
「失敗は学びの場でもあり、自己の成長の機会である」という、仕事に対して常に前向きな姿勢であることをアピールしましょう。
気を付けなければいけないことは、失敗を楽観視しているような態度に受け取られないようにすることです。失敗が起きてしまったことには反省しており、そのことをきっかけに学びや成長につながったことを伝えます。
③切り替えの早さ
仕事は常にスピーディに状況が変わっていきます。失敗に対してネガティブになる気持ちもありますが、すぐに切り替えて臨機応変に次の行動に移せるとプラスになります。
ミスをしても気持ちを素早く切り替えて、無事に問題を乗り越えることができたというアピールができるようにしましょう。
失敗談が思いつかないときはどうすればいい?
いざ面接対策のために失敗談を準備しようと思っても、中々思いつかない時もありますよね。では、失敗談エピソードはどのように考えていけばいいのでしょうか。
失敗したと感じたことや努力したことを書き出してみる
思いつかないとはいえ、まずは「これは失敗だったかも?」と感じたことを、小さなことでもいいので書き出してみましょう。
どんな失敗をしただろうかというものを言語化することで、これまでの経験の中から失敗談エピソードとして語れるものが生まれてきます。また、失敗した事柄だけでなく、そこから学び、何をやったのかも書き出すと良いでしょう。
周囲の人から客観的な意見を聞いてみる
家族や友人、もしくは同僚から、自分が業務上で失敗したことがあるかどうか意見を聞いてみるのも手です。自分が気付かなかった思いもよらないエピソードが出てくるかもしれません。ぜひあなたひとりだけで考えるのではなく、周囲の人からの客観的な意見も聞いて面接対策を進めていきましょう。
面接対策の不安は転職エージェントに相談してみよう
転職エージェントは、転職のすべてを支援する転職のプロ集団です。面接対策はもちろん、応募書類の添削も行ってくれます。
面接対策では、基本的なマナーから質問内容の回答まで幅広くアドバイスをしてもらえることが可能です。また、表には出ていない転職エージェントだけが知っている企業の情報も教えてもらえます。
ぜひ、自分だけでは気付かないスキルの強みや弱みも一緒に考えてくれるので、転職活動に不安がある方は転職エージェントに一度相談してみてはいかがでしょうか。
「失敗談」で面接成功!転職活動をスムーズに進めよう
失敗談を伝える際に、伝え方を間違えるとネガティブなエピソードになってしまい、面接官からの印象をマイナスにしてしまうことがあります。しかし、正しく伝えることができれば、プラスにもなるのが失敗談です。
「失敗をしてもちゃんと向き合って改善ができる人なんだ」「失敗で挫けずに新たなステップに進める人なんだ」と理解してもらえるように、失敗談の事前準備は重要です。
面接で失敗談を伝えるコツを理解して、面接を成功に導いていきましょう。