「工場勤務は女性が少ない？」「技術を磨いて手に職をつけたいけど可能？」など、女性目線の不安や疑問を持っている方も多いと思います。
工場勤務や製造業の仕事は、男性が多く活躍しているイメージがありますが、実は工場勤務でも多くの女性が活躍しています。
今回は、工場勤務で女性が働くメリット・デメリットから、具体的な仕事や向いている人などを徹底解説していきます。
これから工場で働きたいと考えている女性の方は、ぜひこの記事を最後まで読んでこれからの働き方の参考にしてみてください。
目次
工場勤務で女性が働く5つのメリット
未経験からでも挑戦できる環境
製造業は他業界と比べると、未経験からでも挑戦できる可能性が高い業界です。
少子高齢化からの人手不足などの要因もありますが、最大のポイントは作業マニュアルが整っていることです。また、専門的なスキルを身に付けることが多いため、充実した教育制度があるのも製造業の特徴です。
そのため、工場での仕事は女性にとっても、未経験から安心してチャレンジできる環境です。
仕事とプライベートを両立できる
工場勤務の仕事には、仕事とプライベートを両立できるいくつかのポイントがあります。
①残業が少なく、定時に帰れる
工場の仕事は、繁忙期や人手不足を除くと、ほぼ定時に帰ることができる環境です。なぜなら、生産計画をしっかりと立てることで、1日の作業時間が定まっているからです。
②子どもの送り迎えがしやすい
工場は8時始業、17時就業の勤務体制が多いです。そのため、子どもの送り迎えの時間に合わせやすいのが特徴です。また、早く自宅に帰れることにより、家事にも集中することができます。
③旅行の計画を立てやすい
製造業では生産稼働スケジュールをしっかりと組み立てている企業が多いです。カレンダー通りの大型連休をとることができ、事前にお休みの期間が分かっているため、旅行の計画が立てやすいです。
「仕事だけでなくプライベートも充実させたい」「家事・育児にも集中したい」という女性の働き方にとって、工場勤務の仕事は相性が良いと言えるでしょう。
技術を磨いて年収アップが可能
工場の仕事は、職種にもよりますが、やはり専門的な知識や経験を積める環境なのが魅力です。他の業界では磨けない技術や資格を得ることで、手に職をつけることが可能となります。
技術を磨くことにより、企業を支える重要な人材になることで、キャリアや年収アップにもつながっていくでしょう。
制服や作業着を支給される利便性
工場勤務の多くは、企業指定の制服や作業着を支給される場合が多いです。そのため、通勤時の服装が自由になり、職場外でのおしゃれを楽しむことができます。
仕事帰りに夕食やショッピングをしたい時、仕事着ではなく私服で楽しめるのが嬉しいですね。
ただし、アクセサリーや髪型など、製造業以外でも会社によっての就業規則が設けられています。事前にその企業の規則を確認しておきましょう。
福利厚生が充実している
製造業は福利厚生が充実しており、産休・育休の制度がとりやすい環境が整っています。そのため、結婚・出産を経ても会社に戻り、活躍している女性が多いです。
また、専門的な知識を有する業務が多いため、会社全体が資格取得のためのサポートもしています。
プライベートの充実だけでなく、仕事でのキャリアを積むこともできるのが工場勤務のメリットです。
工場勤務で女性が働く3つのデメリット
夜勤や交代制勤務が発生する場合がある
工場勤務では、夜勤や交代制勤務などの勤務体制が設けられている企業もあります。特に、わたしたちの生活では欠かせない”食品”を取り扱う工場に多いです。
夜勤手当などがつくため「稼ぎたい！」という方にとっては嬉しい体制ですが、慣れない働き方は最初のころは辛く感じてしまうでしょう。
不規則な勤務体制で働く場合は、休養や睡眠、体調の自己管理に特に気を付ける必要が出てきます。
体力が必要となってくる場合がある
工場勤務での仕事の中には、重たい製品や部品を持ち運ぶ力仕事が発生する場合もあります。また、工場はとても広いため、割り当てられる作業によっては、工場内を動き回ることにもなるでしょう。
ある程度の体力が必要となってきますが、工場によっては昼休憩以外にも休憩時間を設けている会社もあります。その時間を有効的に利用して、バランスよく働くことが必要です。
製造現場はまだまだ男性が多い
経済産業省が調査した、製造企業における女性従業者比率は、中小企業が42.5％、大企業が22.9％となっています。企業規模によっても変わってきますが、やはりまだまだ製造現場で働く割合は男性の方が多いのが分かります。
しかし業種別でみると、衣服・繊維製品製造業は73.6％、食料品製造業は61.1％と女性の割合の方が多いです。力仕事も伴ってくる工場勤務ですが、扱う製品によっては変わってくるのかもしれません。
女性におすすめ 製造業の具体的な仕事を紹介
工場勤務といっても、仕事内容は業種や職種によってさまざまです。ここでは、4種類の職種を紹介していきます。自分自身のこれまでの経験から、活かせるスキルを見つけていきましょう。
製造（ライン作業・オペレータ）
工場でのメイン職種と言える製造職は、製品を製造するためには必要不可欠なポジションです。
ライン作業は、ただしい工程でコツコツとモノづくりをすることができ、表には見えない製造に携わることができます。
オペレータ業務は、製品の加工を担う設備の操作を行います。設備に対する技術や操作知識が必要となってきます。
どちらの仕事も直接的に製品に関わることができ、技術力の向上が見えやすいのがやりがいにつながります。
品質管理（検査・検品・チェック）
品質管理職とは、製造する製品の品質が確かなものであるかを検査し、保証する仕事です。製品はつくられるだけでなく、正しく利用できるか、安全なものであるかが重要です。自社製品の品質やブランド力を守る重要な仕事を担っており、顧客から感謝されることも多いでしょう。
また、品質に関する豊富な知識を得たり、資格取得もできるため、専門的な仕事をすることができる魅力があります。
生産管理（スケジュール調整・発注・在庫管理）
生産管理職とは、製品が計画に基づいて確実に出荷されるように、工程を管理する仕事です。資材の調達から人員の配置まで、工場の全てを見渡す司令塔とも言えるでしょう。
製品の知識はもちろん、マーケティング力や、あらゆる部署と関わることが多いためマネジメントやコミュニケーションなど、幅広いスキルを活かし得ることができます。
ものづくりの全体に関わることができるため、大きなやりがいを感じられます。
出荷（仕分け・梱包・ピッキング）
製造業は、製品を製造したら終わりではなく、取引先にその製品を発送しなければいけません。
必要な数の製品と種類をリストアップしたり、破損を防ぐための緩衝材の準備したりなど、製品に合わせた作業が必要となってきます。
製品や企業の情報を把握する力や納品先のお客様とのやり取りをするコミュニケーション力など、社内だけでなく対外的な折衝スキルも必要となります。
工場勤務に向いている女性の特徴
コツコツとした細かい作業が好き
モノづくりがメインとなる工場勤務では、コツコツとした単純作業が苦にならず、細かい作業が好きな人に向いています。
与えられた作業に黙々と集中することができるため、一つのことに熱中できる性格にはぴったりです。
また、女性ならではの目線で細かいところにも気付くことができ、よりよい製品を届けられるような工夫ができるでしょう。
製造業（ものづくり）に興味がある
ゼロからモノがつくられる「ものづくり」自体に興味があることは、やはり仕事をする上で大切です。
製造業は、機械から電子、食品・化学と多種多様な業界があります。自分自身がどんな商材に興味を持っているか、どんなモノに携わりたいかを考えましょう。そうすることで、仕事のやりがいやスキルアップへの意欲にもつながります。
結婚や出産をした後も長く働きたい
製造業は福利厚生が豊富に充実しており、産休・育休が終わっても職場に復帰する女性が多いのが特徴です。女性にとっても働きやすい環境が揃っており、結婚や出産をした後でもビジネスパーソンとしてのキャリアを積むこともできます。
地元のモノづくりに貢献し、長く働きたいと考えている方に、工場勤務は向いていると言えるでしょう。
専門的な知識を身に付けて高収入を狙いたい
工場の仕事は、その企業や業種、職種だけの専門的な知識やスキルを身に付けることができます。スキルを身に付けたり資格を取得することで、与えられる役職や手当が幅広くなってきます。
工場勤務は、キャリア・スキルを磨くことで、高収入を狙うことが可能な環境です。
実際に製造業で働く女性の事例
ここでは、実際に製造業で働く女性の事例を紹介していきます。工場での働き方がイメージしづらい女性の参考にしてください。
食品メーカー×品質管理職として働く女性の事例
私には小学校に通っている子どもが1人いて、送り迎えはもちろん家事もしなければいけません。
充実した仕事はもちろん、家事育児にも集中したいと思っていました。そんな中、8時〜17時稼働の食品メーカーにて品質管理職として働けることになりました。現在は、品質マネジメントシステムに関するISOの取得やクレーム処理まで幅広い仕事をしています。
結果的に、子どもの送り迎えが可能となり、メリハリをつけて働くことで残業も少なく働けています。祝日の出勤がある場合もありますが、その場合は両親にお願いするなどをして、仕事もプライベートも両立した働き方をしています。
自動車部品メーカー×生産管理職として働く女性の事例
結婚後の将来的なことを考えた際に、産休・育休制度や実績がある企業で働きたいと考えていました。
ご縁があった自動車部品メーカーは、産休・育休を含めた豊富な福利厚生が揃っていました。また、管理職として活躍している女性も多く、自分自身のキャリアイメージを持つことができました。
現在は、生産管理職として生産計画の立案などの仕事をしており、家庭と仕事のどちらも充実した働き方をすることができています。
機械メーカー×調達事務職として働く女性の事例
長年、保険業界で営業から事務、マネジメントまで幅広く経験してきました。しかし、仕事の拘束時間が長く、家族との時間が次第にとれなくなっていました。もう少し子どもとの時間や家事もしたいと考え始めました。
そうして、これまでの経験を活かして、機械メーカーの調達事務職として働くことになりました。業界未経験で知識を学ぶ必要もありましたが、経験を活かして今は頑張っています。
また、残業もほぼなく、17時が定時なため、これまでよりも早く帰宅して家族との時間がつくれるようになりました。
女性も工場で活躍が可能！製造業に興味を持ったらまずは相談
今回は、女性が工場で働くメリット・デメリットから、具体的な仕事内容まで徹底解説していきました。製造業界は今後も女性が働きやすい会社として、あらゆる制度や環境変化をしていく成長業界でもあります。
家庭や育児、そして将来的なキャリア構築に不安を持つ女性だからこそ、工場勤務でスキルを磨いていきませんか？
わたしたちの生活を支えているモノづくり業界に貢献する1人として活躍していきましょう。
